理事長所信
PRESIDENT'S OPINION

理事長所信
2020年度 理事長      齋藤 順也

理事長所信
2020年度 理事長      齋藤 順也

はじめに

    1952年、日本が戦後の復興を進める中、未来に想いを馳せた志高き25名の青年達によって、横須賀青年会議所運動は始まりました。今を生きる我々現役世代が青年会議所運動を邁進できるのも、67年間にも及ぶ先輩諸氏の不断の努力により、長い年月をかけて社会や地域に認められ、必要とされる存在であり続けたからに外ならないと確信しております。こうして先人達が培ってきた横須賀を想い、愛する心を確りと受け継ぎ、次代へと伝承していかなければなりません。
    青年会議所は、明るい豊かな社会の実現に向け運動を展開しております。現代における明るい豊かな社会とは、物質的な豊かさだけではなく心が豊かな社会、つまり人々が幸せを感じる社会です。人が幸せを感じる時とは、大切な人が笑顔になれることを想像し、それを行動に移す事で結果的に自分も笑顔になり、幸福感に満たされた時ではないでしょうか。しかし、誰かを笑顔にするためには、知識と経験を伴った想像力が必要です。そしてこの力は、より笑顔にしたいという好奇心を創りだし、大きな行動力につながります。これは、我々が住み暮らし愛するまちにおいても同じといえます。市民自らが、まちや人を想い、愛する地域の未来が「笑顔があふれるまち」になることを想像して行動できる。そのような市民主体のまちづくり運動がまちの至るところで展開されることが、我々が目指す明るい豊かな社会につながるのです。そのためにも、まちの可能性を信じて地域に必要とされる活動をしてきた我々だからこそ、本年は会員一人ひとりがこのまちの未来を想像するための知識と経験を誰よりも深め、運動を展開する必要があります。あらゆる機会を通じて、まちの人々と知識や経験を共有し、未来を創りだす想像力を育むことで、持続発展可能なまちづくり運動を推進してまいります。

【より笑顔があふれるまちに向かって】

    当青年会議所は、創立60周年に現在の中期ビジョン「横須賀Innovation」を策定し、物質的な豊かさだけではなく、利他の精神や郷土愛に代表される目には見えない本当に大切な価値観を追求した社会の構築を目指しています。
    本年は、新たな中期ビジョンの策定も視野に入れ、「横須賀Innovation」の評価検証を実施します。これまでの青年会議所の運動が横須賀のまちに与える影響を、「ひとづくり」「地域づくり」「未来づくり」からなる、3つの「Innovation」を軸に据えた羅針盤をもとに、刻々と変化する社会情勢や日々の活動のなかで抽出された、中期ビジョンの具体的な改善点や引き継ぐべき点などを明確にしてまいります。関係諸団体や市民の声に確りと耳を傾け、具体的な評価検証に取り組み、新たな中期ビジョン策定の礎を築いてまいります。

【広がりを見せるよこすかシーサイドマラソン】

    本年で45回目を迎える本大会はこれまで、よこすかシーサイドマラソン協議会を構成する行政や経済団体、様々な協力団体との連携・協働によりスポーツを通じたまちづくりを推進し、地域経済の活性化や市民の郷土愛醸成など、まちに対する波及効果の一定の成果をあげ、今では約6,000人のランナーが参加する市民主体のマラソン大会となりました。この先人達より紡いできた関係諸団体との深い絆と歴史ある本大会を、さらなるまちづくり運動として次代へつないでいく必要があります。より多くの市民と笑顔があふれる横須賀を想像し、連携・協働を図ることで人と人とがつながり、愛される大会を創りだしてまいります。
    本年は、当青年会議所の運動を最大限に発信できる場と位置付け、一年間取り組んできた事業に広がりを持たせるためにも、多くの人々に地域の課題や問題解決に向けた取り組みに触れていただく機会とし、未来を創りだす想像力を伝播してまいります。多方面で行われる様々なイベントやまちづくり事業が「よこすかシーサイドマラソン」に連動し、まちの至るところでまちづくり運動が生まれ続けることで、まちが持続発展する仕組みを構築してまいります。

【子供達が未来を輝かせる】

    子供達の笑顔無くして未来は語れません。しかし青少年に関する様々な調査で、現代の日本の子供は自己肯定感が低いという結果が明らかになっています。自信が持てず、自分の存在価値に否定的な子供が増えているのです。まちの子供達が将来に希望を持ち、夢を描く為には、自分が誰かの役に立てるという自己肯定感を高める必要があると考えます。
    本年は、子供達自らが身近な社会問題や地域の課題に向き合い、問題解決の糸口を考える機会を創出します。自らの意見や行動が社会に認められ、誰かに感謝されることで幸福感を得る。その貴重な原体験を通じて、子供達の自己肯定感を醸成し、さらなる好奇心を生みだすことで、将来への夢と希望を育み、未来の横須賀を支える人財を育ててまいります。

【類まれな地域特性】

    我々の住む横須賀は、古くから軍港都市として栄え、海上自衛隊横須賀地方総監部と米海軍横須賀基地とが隣接していることや、国際色豊かな交流と賑わいを持つことなど、類まれな地域特性を持っています。この地域特性を最大限に活かし、一過性のイベントでなく郷土愛を伴った持続発展可能なまちづくりへと昇華させることが重要です。まちに共存する両基地関係者や市民がそれぞれの文化を持ちより、同じ時間を共有することで各々の理解が深まる。そのような交流が日常的に継続される事で、自然と地域の力を引き出すことができるのです。
    本年は、まちの地域特性と、これまで紡いできた関係者との絆を活かした事業を通じて、市民の郷土愛を醸成してまいります。違う文化を持つ人々が互いの興味を一致させ、人と人とがつながる直接的な交流を図ることで、他の地域にはない横須賀らしい賑わいと、国境や立場を越えた友情を育みます。また、こうした取り組みや賑わいを効果的に発信することで、他の地域から注目される地域ブランドとなるように展開してまいります。

【能動的な総務力・戦略的な広報力】

    公益法人格を有する組織には、社会の負託と信頼に応え得る運動とセルフガバナンスを意識した運営が必要であり、確りとした総務力・広報力が必要不可欠です。また、伝統ある組織としての格式や秩序を守り、新しい価値観、新しい時代の在り方に即した柔軟さやスピード感を取り込むことも肝要です。
    本年は、脈々と受け継がれてきた横須賀青年会議所の伝統である、おもてなしの心や設営技術を確りと引き継ぎ、組織全体に共有し内部から支えていき、すべての運動を支援するよう能動的に総務を運営してまいります。また、新しい時代の分散型メディアを駆使し、効果的な情報収集や分析を行いながら積極的なコミュニケーション戦略に取り組むことで、我々の運動に市民から共感を得られるような広報を推進します。能動的な総務力と戦略的な広報力を持ち合わせることで、青年会議所全体を支える組織力を高めてまいります。

【あこがれられる青年会議所】

    会員拡大は、横須賀青年会議所全会員が危機感をもって会員減少という現実を確りと受け止め、取り組むべき課題です。組織を継続させるための会員拡大ではなく、横須賀を想い志高く行動できる仲間を増やし、より大きな発信力を得るための運動であると再認識しなければなりません。各事業を通じて地域が抱える問題や課題に向き合い、解決に導くための想像力を共有することで、同じ志を持つ仲間や協力者のつながりを築き上げることが必要不可欠です。そして何より事業に取り組む会員一人ひとりが、いきいきと活動を行う姿を見せていく必要があると私は考えます。
    本年は、各事業における運動発信や会員の姿を通して、周囲からあこがれられるような活動を意識し、会員拡大に取り組みます。また、横須賀の未来を想い描ける人材と一人でも多く出逢える機会として、異業種交流や他団体との交流などを定期的に行い、人と人とがつながり、未来を創りだす想像力を共有することで発信力を高めてまいります。

【まちに信頼される青年の育成】

    青年会議所の運動が共感を得るためには、社会的に信頼される存在となることが必要だと考えます。まずは会員一人ひとりが、青年経済人としての意識や行動、その立ち振る舞いによって、青年会議所がどのように見られているのかを再認識してまいります。そして、先輩諸氏が綿々と紡いできた歴史や伝統を学び、青年会議所会員としての誇りを抱くことで、JAYCEEとして成長を遂げられると私は考えます。
    本年は、会員のさらなる資質向上を図るためにも、各事業や様々な活動のなかで絶え間ない挑戦を繰り返してまいります。青年期の今だからこそ失敗を恐れず行動することで、仲間と共に苦難を乗り越えた経験から多くを学び、自信と誇りを持った力強い人材を輩出できる組織を目指してまいります。

【むすびに】

    青年会議所は未来を想い語る場所です。明るい未来を仲間と共に描きながら、時に涙し、時に喜び合い、一生涯の友を得る。そして未来を創りだす想像力や行動力、人を思いやる心、人生を生き抜くたくましい力を携えた会員が、本気で社会と向き合い、その姿勢を次の世代へ伝えることにこそ青年会議所運動の意味があるのです。何事にも真摯に向かう姿勢は必ずや市民の心に響き、まちに意識変革の潮流が生まれ、明るい豊かな社会の実現へとつながります。
    青年会議所が横須賀のまちにとって必要とされる組織であり続けるために、私は入会から現在までに得たすべての経験を踏まえ、挑戦する勇気と決意をもって理事長職を全うすることを誓います。会員の皆様の厚き友情と、先輩諸氏の変わらぬご指導ご鞭撻を心よりお願い申し上げ、私の所信とさせていただきます。